小規模特養「よりあいの森」見学

平成27年の春にオープンした小規模特養「よりあいの森」を見学させていただきました。ここは「宅老所よりあい」が設置した特別養護老人ホームです。

 

 

 

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元々必要に迫られて始めた宅老所ですが、家に帰れない方が増え泊まりの事業を行うように、しかし使命感だけでは続けることが難しくなり特別養護老人ホームを建設することになったそうです。

 

 

計画当初は鉄骨造だった建物ですが、補助内示をもらった後で消防の規定が変わり木造での建設が可能になったので変更を行いました。こだわりは大きな地域交流室で、入居26名+ショート2名で3ユニットの特養ですが、昼間はみなユニットを離れ地域交流室で過ごしています。

 

 

この地域交流室は、地域の行事の場所にもなっており、よりあいの森に住む方と地域の方が普通に関わりあうことができています。また「茶話会」を実施していて、参加したい地域のお年寄りを送迎して開催しているそうです。あらかじめ関係が作られると宅老所の利用が必要になったときに「あの人のところに行く」となり、介護保険だけではない関係が作られるとのことでした。

 

 
建物について村瀬さんが残念がられていたのは、居室の扉が防火戸の仕様を求められ、個室が完全に切り離されてしまったことだそうで、これにより看取りの形が宅老所での看取りと大きく変わってしまうとのことでした。宅老所での看取りは、死にゆく人と生きている人を切り離さず生活の中に死があって皆普通にすごしつつ気にかけているという感じなので、今は共同生活室で過ごしてもらい家族もキッチンで食事の準備を手伝いながら気にかけるという形にしているそうです。

 

 

居室には各部屋に壁付け扇風機がありますが、ここは風が通る場所で夏場でもほとんど扇風機で過ごせるためエアコンでなく扇風機が大活躍するそうです。冬場の暖房はエアコンで床下を温める方式。その暖かさは2階でも感じられ2階の暖房も少しで済むそうです。

 

 

敷地は福岡市の住宅地の中なのにここだけ森の中のような場所。ここに木造の建物があって地域に支えられ地域を支える拠点になっていました。大変乾感銘を受けた見学となりました。

 

 

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