引き戸の取っては必要か?

介護施設の室内に設ける扉と言えば、引き戸が定番ですね。

 

車いすを利用する方にはもちろん使いやすいですし、立って
開け閉めする場合でも体の移動が無く操作できる利点があります。

 

では、開け閉めの際に手をかける部分はどうなっていますか?

 

ほとんどの場合、手すり状の取っ手がついていると思います。

 

大きな取っ手は開け閉めしやすく便利、ということで取付けられて
いると思いますが、大きな欠点が2つあります。

 

・どちらに開けるか分かりにくい

 

扉にレバーハンドルが付いていれば、これをひねって扉を
押すか引くかすると開ける事ができますね。

 

またふすまや障子のような掘り込みの取っ手があれば、それに
手をかけて横にスライドすれば扉が開くとわかります。

 

しかし、扉に手すりのような取っ手があると、どのように開けて
よいか悩みますね。

 

普通ですと、手前に引いて開けると考えることが多いでしょう。

 

ただ、施設では引き戸が多く利用者はそれに慣れているので
大きな問題になっていないだけ、実は分かりにくいデザインだと
と言えます。

 

・施設っぽいデザインになる

 

引き戸に大きな手すりのような取っ手が付いている事は、
実はあまり多くありません。

 

あるのはほとんどが病院か介護施設です。

 

そのため、大きな取っ手がついている引き戸があると
「施設っぽい」と感じてしまいます。

 

どこに行っても同じデザイン、なのも問題でしょう。

 

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ではどうしたらよいか、なのですが
手が掛けやすい大きめの掘り込みがあれば良いと思います。

 

手すり状の取っ手を握って引く事ができる方なら、大きな
掘り込みがあればほとんどの方が手をかけて開ける事が
できるはずです。

 

大きな取っ手が掘り込みに変わるだけで「何だか施設っぽい」
という感じがしなくなります。

 

新築や改修工事の際には、ぜひ検討してみてください。