15.トイレには収納を設けよう
介護環境デザイナーの間瀬樹省です。
利用者さんに元気に過ごしていただくためには便秘は禁物。
便秘は心身に様々な悪影響を及ぼすことは、介護職の方であればどなたでもご存知のことでしょう。
便秘になると、やむなく下剤を服用し、それが原因で軟便となっておむつが必要になる、というおむつが必要となる原因にもなってしまいます。
トイレで自然に排便していただくためには、様々な工夫が必要ですがトイレの環境づくりもその一つです。
排泄は、リラックスした状態で起こるもの、副交感神経が優位の状態になる必要があります。
では利用者さんにリラックスしていただきたいトイレの環境って、実際はどうなっていますでしょうか?
バケツやゴミ箱が雑然と置かれ、おむつや尿取りパッドが無造作に積み上げられていませんか?
そんな状況では「リラックス」するのは難しいですね…ではリラックスできる環境をつくるにはどうしたら良いかと言えば…
トイレで使用する物品や消耗品類を収納する場所をあらかじめ設けておくようにするのです。
使用済みの尿とリパッドや清掃用具類を収納する場所、トイレットペーパーや尿とリパッド類を収納する場所を別々に設けます。
また、可能であればホットキャビを収納する場所を設けるのも良いですね。
このように収納をしっかりと設けると、トイレの中をいつも整理してきれいに状態に保つことができるようになります。
収納スペースはあまり広く確保する必要はありません。でも最初から計画しておかないと後から確保するのは難しいです。
トイレを設計する時には必ず収納を設ける!ぜひ忘れないようにしてください。
奥に見えているのが、交換した尿とリパッドなどを捨てるゴミ箱の収納場所です。