設計・デザインを売る

介護環境デザイナーの間瀬樹省です。

 

今週は今年の活動を振りかえって感じた事をお伝えしておりますが、今日はその二日目、「設計・デザインを売る」と題してお伝えします。

 

私は設計やデザインに関わる仕事をしていますが、設計という仕事はモノを売るのとは少々違った性質があります。

 

モノは元々必要と感じていなくても気に入ったら買う可能性がありますよね。

 

しかし、設計という仕事はいくら優秀な設計者がいても建物を建てたり改修したりする計画が無いかぎり仕事を依頼することは無い訳です。

 

もちろん、設計者が仕事が発生する見込みがありそうなところへ営業活動をすることはあるでしょう。

 

しかし、普通はどこで仕事が発生するかわかりませんので基本的に仕事の依頼を「待つ」ということになります。

 

昨年から今年にかけては、私も仕事を「待って」おりました。そして縁あってご依頼いただいた仕事に精一杯取組むようにしてきました。

 

しかし、これだけで良いのかと少し疑問を感じています。

 

全国には、古い考え方で設計され利用者さんにも職員さんにも使い勝手の悪い建物がたくさんあります。

 

また、今でも多くの介護施設や高齢者住宅の建設が進められていますが、なかなかすばらしいと思える設計の建物には出会う事が出来ない状況です。

 

それならば、環境改善のための改修工事に積極的に取組んでいただけるよう働きかけることが必要ですし、新築に対してはより良い設計手法をお伝えすることが必要なはずです。

 

どうしたら良いのか、まだ具体的な方法が見つかった訳ではありませんが、少なくとも「待ち」の姿勢では実現できそうにありません。

 

自分が設計・デザインで関わる事が、介護施設で働く方々やそこで暮らす方々の幸せにつながるはず。

 

そう信じて自分の設計・デザインをもっと積極的に「売る」ことを来年の課題にしたいと思います。

 

これから年末年始にその方法をじっくり考えます。来年は具体的行動ができるようにしたいと思います。

 

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