おむつ外し学会に参加してきました

昨日、横浜で開催された「おむつ外し学会」。

 

200名近く入る2ヵ所の会場がどちらも満員で、立ち見状態
(ゴザを敷いての「座り見」でしたが)でした。

 

案内には「定員400名」とありましたが、400名以上の参加者が
いらしたようです。

 

さて私が受講したのは、午後の部の「シーティング」についてです。

 

お話ししてくださったのは、シーティングに関する第一人者の
光野有次さんと理学療法士の福辺節子さん。

 

お話は車いすでの姿勢の作り方に関する内容が多かったです。

 

今日は印象に残った言葉をいくつかご紹介します。

 

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「車いすは備品という考え方をそろそろやめて欲しい」

 

車いすはパーソナルユースなものなので、施設にある様々な
備品とは違う物だと認識して欲しいとのことでした。

 

だれもが同じ車いすなんてあり得ない、という認識を
しっかり持つべきですね。

 

「1945年型車いすは、車輪を取ればキャンプの椅子と同じ」

 

一般に良く見かける車いすを1945年型車いすと呼ぶそうです。

 

車いすの車輪を取ったものと、キャンプ用の折りたたみ椅子の
写真を並べて紹介されていましたが、確かに良く似ています。

 

広げると、畳まれていた布が広がって座面になるという構造は
まさしく同じです。

 

キャンプの椅子で毎日生活させてしまっている、というのは
とても分かりやすい例えで、改善の必要性が理解されやすいと
感じました。

 

「低座面型車いす」

 

座面が低い車いすの事を低床型と呼ぶ事がありますが、低いのは
あくまで座面なのでこう呼ぶ事にしていますとのことでした。

 

「良い姿勢は2時間が限度」

 

車いすにちゃんと座っても、姿勢が崩れてしまうんです、
という質問を受けるそうですが、それは当たり前とのこと。

 

人は椅子に座っている時にも様々な動きをしているので、
微妙に重心の位置などが変わって長時間座れる事ができる
のだそうです。

 

座ったまま動けない方であれば、じっとしていたら姿勢が
崩れるのは当然とのことでした。

 

「施設では8割が介助し過ぎ」

 

介助者が不要な(あるいは適切でない)介助をすることで
ご自分の能力が発揮できてない方が多いとのことでした。

 

利用者さんの能力を見極める観察力と、力を上手に引き出す
介助を行う技術が必要ということかと思います。

 

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昨日は思わぬサプライズもありました。
また改めてご紹介しますね。