新チェアの特徴その2
介護環境デザイナーの間瀬樹省です。
昨日、私がデザインした新しい介護施設向けチェアの特徴をお伝えしました。
今日はその続き、2つめの特徴についてお伝えします。
今回のチェアの特徴、2つ目は「座面奥行きがコンパクトなこと」です。
あまりピンとこない方もいらっしゃると思いますが、とても重要なポイントです。
一般的なチェアの座面奥行きは43cmから45cm程度でしょうか。47cm程度あるゆったりとしたチェアもあります。
ではそのサイズが利用者さんに一番多い高齢女性の体型に合っているかというと、残念ながらそうなってはいません。
高齢女性の体のサイズでは、座面奥行きにあたる寸法は平均が43cm程度です。
通常、チェアに座る際には膝の裏の部分に指が数本入る程度の余裕は必要ですから、普通のチェアは奥行きが大きすぎるということになります。
利用者さんの半数近くは、椅子に深く腰掛ける事ができていないわけですね。
椅子に深く腰掛ける事ができないと、骨盤が寝た姿勢になってしまいますよね。
食事の際に、飲み込みがしやすい前傾姿勢をとることは非常に難しくなってしまいます。
今回のチェアの座面奥行きは約40cm。
小柄な方にも対応し、体の大きな方でもそれほど不自然でない状態で使用いただける寸法です。
良い姿勢で椅子に座っていただくためんは、この奥行き寸法も大きなポイントなのです。