新チェアの特徴その5 座面の形状
介護環境デザイナーの間瀬樹省です。
先週、昨日と長々と私がデザインした介護施設向けダイニングチェアの特徴をお伝えしてきました。
もうそろそろ終盤です。もう少しだけお付き合い下さい。
今日お伝えする特徴は、座面の形状です。
このチェアの座面、外見は真っ平らです。
普通のチェアの座面は、座った姿勢が安定するように少しお尻の方が低くなっていることが多いですね。
しかしこのチェアでは、食事の前傾姿勢がとりやすいように座面は全くのフラットになっています。
そしてもうひとつ、隠れた特徴があるのです。
座面のクッションを支える板がクッションの下にありますが、この板のお尻の下の部分を実は少し凹ませてあるのです。
なぜだと思われますか?
利用者さんが椅子に座っていると、段々と前にお尻がずれてしまうことってありませんか?
このお尻が前にずれてしまう動きを、お尻の部分だけを少し凹ませておくことで防ごうとしているのです。
椅子に深く腰をかけて正しい姿勢をとってもらえればお尻が前にずれてしまう事は少なくなると思いますが、さらにそれを防ぐことも家具の側でやっておこうとしている訳です。
この凹みはあまり極端にしてしまうとお尻がはまってしまう感じになりますので、ごくわずかな凹みです。
もしも将来このチェアをご覧になる機会があれば、ちょっと気にしてみていただけるとうれしいです。