神は細部に宿る
介護環境デザイナーの間瀬樹省です。
今週はいよいよ私にとって仕事納めの週になります。
ということで今週は今年の活動を振りかえって感じた事をお伝えしたいと思います。
「神は細部に宿る」という言葉、ご存知でしょうか。
諸説ありますが、アメリカで活躍した建築家、ミース・ファン・デル・ローエの言葉として伝えられています。
建築を考える際、ゾーニングや大きなボリューム決めも大切ですが、細かな部分がデザインの価値や使い勝手を大きく左右していることも事実だと思います。
昨年から今年にかけて、新築や改修計画のアドバイスを何件もお受けしましたが、設計段階のアドバイスのみ担当した案件も少なくありません。
設計時の考え方がそのまま施工に伝われば良いのですが、その趣旨が十分に伝わらずに造りやすく安い内容に変更されてしまっていたことも少なくありません。
また細かな寸法までお伝えすることができずに、結果的に使いやすい空間にすることができなかった案件もありました。
使いやすさは、動線計画など建築の基本を決める段階から、最終的な手すりの位置などを決めるところまでしっかりやらないと実現するのは難しい、これを今年は実感した次第です。
ご依頼いただく施主さんには様々な事情があると思いますが、なるべく施工の最終段階まで関わらせていただく、これを来年はしっかりやっていきたいと思っています。
せっかく関わるご縁をいただくわけですから、中途半端な結果に終らせたくありません。
本当に使いやすい空間にするために、来年は今までよりもちょっとしつこく図面や現場に関わっていきますよ!
これからも皆様宜しくお願いいたします!
2004年の視察の際に立ち寄った、ミース・ファン・デル・ローエ設計のイリノイ工科大学クラウンホール。1956年竣工の古い建物です。