26.図面に家具を書き込もう
介護環境デザイナーの間瀬樹省です。
図面を見ながら打合せをしていると、施設の方から「実際の広さの感覚が分からない」と言われる事がよくあります。
たしかに図面だけ見ても、実際の広さを思い浮かべるのはとても難しいですよね。
設計者は自分で図面を書きながら広さの想定をしていますが、それを施設の方が理解するのはなかなか大変なことだと思います。
では図面を見ながら広さを理解するにはどうしたらよいか、一番手軽な方法は図面に家具を書き入れる事です。
食事のスペースであればテーブルと椅子を書き込んでみる。さらに食器棚、冷蔵庫、テレビ、ソファーなども記入してみましょう。
ただの空白だった所に家具が書き込まれる事で、広さの感覚が分かるだけでなく、使い勝手も想像ができるようになります。
また、家具の配置に合わせて、照明の配置がそれでよいか、コンセントは必要な位置にあるかなど確認ができるようになります。
家具は移動することもあるのであくまで想定になりますが、早めの段階で家具を書き入れて検討されることをお勧めします。
こんなに広い(あるいは狭い)とは思わなかった、スイッチやコンセントがこんなところにあるとは思わなかった、ということが無くなります。
介護施設の新築や改修の計画の際には、ぜひ家具の配置についても一緒に検討して設計が良いかどうかの確認を行ってください。
家具が入って初めて空間が活き活きとしてきます。図面にも家具を書き入れてみましょう。